授業科目概要
人体の解剖学・生理学的知識のうち、人体発生学、組織学、口腔領域の肉眼解剖学と機能、歯および歯周組織の発生と組織学について修得する。
歯の基本的構造と各歯種の形態的特徴について理解し、臨床において必要となる解剖学的知識を修得する。
※AR(拡張現実)教材を用いる。
本講義は、当学附属歯科診療所における歯科治療の実務経験(木暮)に基づいて行う。
学習目標(一般目標)
口腔領域の正常な形態と構造について学び、コ・デンタルスタッフとして必要な口腔解剖学的知識を修得する。また、歯の基本的形態とそれぞれの特徴について理解し、歯科衛生士として臨床において必要となる形態学的知識を修得する。
学習目標(到達目標)
【口腔解剖学】
① 口腔と顔面のおおまかな解剖用語と位置関係を理解する
② 口腔顎顔面と、歯の発生を理解する
③ 歯の構造がわかる
④ 口腔顎顔面を構成する骨・脈管・神経について理解する
【口腔生理学】
① 歯と歯周組織の機能がわかる
② 舌の構造と味覚、嗅覚の仕組みがわかる
③ 咬合についてわかる
④ 咀嚼筋とその機能がわかる
⑤ 摂食・咀嚼・嚥下の機能がわかる
⑥ 発声の仕組みがわかる
【歯の解剖】
① スケッチとデッサンができる。
② 立体物の展開図の作図と造形ができる。
③ 講義で学習した各歯の解剖学的名称および特徴から、歯種の鑑別ができる
成績評価方法
成績判定は、以下の比率で行う
口腔解剖学分野 30%
口腔生理学分野 30%
歯の解剖学 40%
注)合計点で60点に満たない場合には、満たない分野の再試験を行う。
【口腔解剖学・口腔生理学】
定期試験 100%
【歯の解剖】
提出課題(60%)、本試験(40%)とする。
1.提出課題;展開図と彫刻作品
1)スケッチ
2)デッサン
3)円錐
4)オリジナルフィギュア
評価と基準
評価項目:寸法精度、バランス、仕上げ
評価方法:評価項目毎に10点(5段階評価)、合計30点満点とする
2.本試:上顎右側中切歯の展開図と彫塑を制作する
成績評価基準
【口腔解剖学・口腔生理学】
すべて国家試験に準じた選択問題とする。
合格点に達していても、到達目標に達していない分野に関しては、学修成果のために課題を課すことがある。
【歯の解剖】
・歯形彫刻の評価項目:1(20点)+2(80点)=100点
1.歯式の記載:FDI / Zsigmondy’s
2.展開図および歯形彫刻(減点法にて採点を行う)
1)上下の部位間違いがあれば -10点
2)ミュールライターの「彎曲徴」が間違っていれば -10点
3)ミュールライターの「隅角徴」が間違っていれば -10点
4)ミュールライターの「歯根徴」が間違っていれば -10点
5)寸法精度が悪ければ -10点
6)咬頭および歯根数が間違っていれば -10点
7)咬頭・裂溝の位置が適切でなければ -10点
8)仕上げが適切でなければ-10点
試験・課題のフィードバック
試験
①問題用紙は返却します。
②受験者は解答を控えて自己採点に努めて下さい。
③再試験を実施する場合、必要に応じて補講時間を設けます。
学修成果 (評価の目安)
◎理想的な達成レベル(秀・優レベル)
① 解剖・生理機能の関連性を理解している
② 実際の口腔顎顔面の臨床と関連づけて理解することができる
◎標準的な達成レベル(良・可レベル)
① それぞれの解剖・生理用語の意味を理解している
② それぞれの解剖・生理用語の意味を簡潔に説明できる
③ それぞれの解剖・生理機能を理解する
達成度の評価
ディプロマポリシー | 定期試験 | レポート | 課題 | 受講態度 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | |||||
2 | 10 | 10 | |||
3 | 60 | 60 | |||
4 | 10 | 10 | 20 | ||
5 | 10 | 10 | |||
6 | |||||
合計 | 70 | 30 | 100 |
指定教科書
・最新歯科衛生士教本 (医歯薬出版)「歯・口腔の構造と機能 口腔解剖学・口腔組織発生学・口腔生理学」
・基礎実習(明倫短期大学)
参考図書等
・Tooth carving(OMY出版)
・歯の解剖学:藤田恒太郎原著(金原出版)
・イラストでわかる歯科医学の基礎:渕端孟、祖父江鎮雄、谷明、西村康監修(永末書店)
必要に応じて、デジタル教材等を配布する。
留意事項
・あらかじめ教科書およびデジタル教材をダウンロードして授業に臨むこと。
・実習では自ら問題提起をし、講義での理解の不足部分を補うこと。
・スマートフォン等による黒板等の撮影については禁止とします。(小林)
オフィスアワー
木暮:火木 16:30-17:30
非常勤講師の担当部分に質問等が生じた場合は、学生総合支援センターに申し出をして下さい。