授業科目概要

【微生物学】
歯科医療の現場において感染ケアができる歯科衛生士となるために、感染症を起こす微生物の特徴を理解し、感染症の原因・経路・経過・治療法、滅菌・消毒、生体の防御機構について学習する。

【口腔微生物学】
歯科医療の現場で根拠に基づく滅菌・消毒、患者の感染ケアができる歯科衛生士となるために口腔感染症を起こす微生物の特徴を理解する。

学習目標(一般目標)

【微生物学】
さまざまな微生物の性質と免疫機能について学び、歯科衛生士として必要な微生物学の知識を身につける。

【口腔微生物学】
口腔微生物の種類と特性、口腔の防御機構および口腔感染症の概念と治療・予防法を理解する。

学習目標(到達目標)

【微生物学】
1.微生物の分類と性状の違いを理解する。
2.細菌の構造、代謝、増殖について説明する。
3.微生物の病原因子について理解する。
4.感染の分類と感染経路を説明する。
5.病原性細菌の性状と感染症について説明する。
6.真菌、原虫、ウイルス、プリオンによる感染症について説明する。
7.自然免疫と獲得免疫について理解する。
8.抗体の種類、産生機構、機能について理解する。
9.化学療法薬の種類と特徴を理解する。
10.滅菌と消毒の種類と方法について説明する。

【口腔微生物学】
1.口腔常在微生物叢の成立とバイオフィルム形成を理解する。
2.バイオフィルムとう蝕の成立について説明する。
3.歯周疾患の発症と進行について説明する。
4.口腔常在微生物と口腔疾患との関わりを理解する。
5.免疫の異常に伴う口腔症状について説明する。

成績評価方法

1.定期試験 70%
2.小テスト 20%
3.受講態度 10%

成績評価基準

定期試験は、国家試験に準じた多肢選択問題とする。
小テストは、到達目標に基づく記述問題と多肢選択問題とする。
総合点で60点を超えていても、定期試験で60点に満たない場合には、再試験を課す。

試験・課題のフィードバック

試験問題は回収しない。模範解答を掲示する。必要に応じて問題解説を行う。

学修成果 (評価の目安)

【微生物学】
◎理想的な達成レベル(秀・優レベル)
1.微生物の特性と免疫機構を理解し、感染防御を実施できる。
◎標準的な達成レベル(良・可レベル)
1.微生物の種類を述べることができる。
2.微生物による代表的な感染症を列挙できる。
3.滅菌・消毒方法を実施できる。
4.感染症の予防法を説明できる。

【口腔微生物学】
◎理想的な達成レベル(秀・優レベル)
1.口腔常在微生物とバイオフィルムの特性を理解し、口腔感染症の防御法について説明できる。
◎標準的な達成レベル(良・可レベル)
1.口腔常在微生物の種類を述べることができる。
2.口腔常在微生物による代表的な感染症を列挙できる。
3.口腔バイオフィルムの滅菌・消毒方法を説明できる。
4.口腔感染症の予防法を説明できる。

達成度の評価

ディプロマポリシー定期試験レポート課題受講態度合計
55
501060
101020
10515
合計702010100

指定教科書

最新歯科衛生士教本「疾病の成り立ち及び回復過程の促進2 微生物学」 (医歯薬出版)

参考図書等

ポイントチェック 歯科衛生士国家試験対策1

留意事項

微生物学は、医療従事者として感染症と免疫に対する正しい知識を修得するために重要な科目であるので、毎回の授業の予習・復習をしっかり行うこと。

※「達成度の評価」の「レポート」項目を、成績評価方法に合わせて「小テスト」に読み替えてください。