授業科目概要
生体適合性材料の物理的および化学的性質と生体適合性について学習する.特に高分子材料を中心に生体機能修復材料として必要な生物学的条件,力学的条件,適用条件や生体適合性の評価方法や射出成形加工理論,プロセス技術と品質の関係を中心に学習する.また,射出成形法による熱可塑性義歯,ノンメタルクラスプデンチャー製作実習を通して成形加工技術の基礎を習得する.
附属歯科診療所における臨床技工の実務経験を通して,実践的なノンメタルクラスプクラスプデンチャー製作法について講義・実習する.(竹部)
学習目標(一般目標)
・歯科技工の視点から生体適合性材料の材料力学および成形加工理論、生体安全性理論の重要性について理解する.
・修復材料の問題点とその解決法の提示等,収集した情報と知識を活用して技工作業に結びつけ課題を発見する.
・実習を通して,実験内容と結果についてまとめ方、文献調査方法、レポ-ト、プレゼンテーションの基本を習得する.
学習目標(到達目標)
・生体適合性材料の材料力学および成形加工理論、生体安全性理論について説明できる.
・メディカルデバイス(医療機器)の素材として高分子材料に求められる生体機能性、生体適合性等の所要性質を説明できる.
・メディカルデバイス製作の成形加工理論、先端技術に関連する課題を列記できる.
・文献調査方法や実験のまとめ方を学習し、結果の考察、レポ-トできる.
・プレゼンテーション、ディスカッションができる.
成績評価方法
評価方法
実習態度(20%)
課題の期限内の提出(80%)
上記により,総合判定し,「学習目標」の理解度を評価する.
評価点の合計60点以上を合格とする.なお,合格点に満たない場合は、指摘された事項を訂正、追加し再提出する.
成績評価基準
受講態度 20点
・主体的な取り組み姿勢を評価する。
課題の提出80点
・期限内に提出された課題内容の完成度を評価する。
試験・課題のフィードバック
実習で見つかった課題をプロセスや基礎に戻って解決法する力を支援する.
学修成果 (評価の目安)
・高分子材料の特性を活かした歯科技工装置の設計、成形加工に応用できる能力。
達成度の評価
ディプロマポリシー | 定期試験 | レポート | 課題 | 受講態度 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | |||||
2 | 70 | 10 | 80 | ||
3 | 10 | 10 | 20 | ||
4 | |||||
5 | |||||
6 | |||||
合計 | 80 | 20 | 100 |
指定教科書
佐野正枝:歯科高分子学、歯友歯学会
生体適合性・材料加工学講義資料(平成26年度版)
文献講読:バイオマテリアル
参考図書等
佐藤、石川、櫻井、中村編:バイオマテリアルと生体 中山書店1999
神澤康夫:歯科用金属材料組織写真集 永末書店
佐藤温重編者:歯科材料の副作用と安全性 学建書院
R.W.PHILLIPS:最新版スキンナー歯科材料学(上)(中)(下) 医歯薬出版
長町三生:感性工学のおはなし
寺澤正男:硬さのおはなし
深沢勇:射出成形加工のトラブル対策2005
留意事項
【課題】石膏型射出成形法による義歯の製作
【実験内容と結果発表】分担の課題について口頭で発表を行う.
発表,討論の後,レポートを提出する.