授業科目概要
歯科技工で使用する主要な歯科材料の性質や成形加工性を試験や実験により実際に測定し調べる.材料の特徴を実際に把握するとともに,正確な操作、観察力の重要性,測定値(データ)の意味,機械器具の安全管理について基礎的な知識と技術を習得する.
実習テーマは班毎に与えられるので,基本操作を習得し,試験片の作成から測定器機や試験機の操作・測定,データの統計処理を行い結果を実習帳にまとめる.実験結果は講義,演習で得た知識や文献を調べ各自で考察し,レポートにまとめ提出する.
歯科技工所の勤務経験・附属歯科診療所における歯科技工または診療を通して,実践的な歯科技工について講義・実習をする.(五十嵐)
学習目標(一般目標)
1.各種歯科材料や機械器具を適正に選択,成形加工に使用し,安全管理できるように必要な知識と技術を身につける.
2.数量的な概念,直感的な観察力を養い,自然科学への興味を深める.
学習目標(到達目標)
下記の知識,技術を習得する.
歯科技工用機械器具を正しく操作し安全管理できる.
試験片を作製し,理工学的試験を実施,測定値を記録する.
石膏,印象材を正確に操作できる.
ワックス,金属を適温に溶解できる.
加熱重合樹脂を重合成形できる.
熱可塑性樹脂を射出成形できる.
レジンと金属の接着操作ができる.
細胞毒性試験標本を顕微鏡下で観察し,細胞反応から生体安全性を考察する.
試験により得られた測定値を統計処理できる.
実験結果のまとめ,講義内容と関連づけて考察ができる.
文献探索,活用能力を習得する.
成績評価方法
課題提出表(データシート)を各回の実験終了後、指定する期日までに提出すること.
指示しても提出がない場合は、該当する回を欠席とすることがある.
成績評価基準
レポートの採点基準
1.講義内(歯科理工学)で解説するレポートの書き方(PDF資料あり)に準じてレポートを作成し、期限内に提出する.(60点満点)
2.図表やグラフを丁寧に分かりやすく作成している.(1箇所につき2点加点。10点満点)
3.データ処理(統計処理を含む)を適切に行っている.(統計処理は5点加点。10点満点)
4.文献を調査し考察に加えている.(教科書以外の文献1件につき5点加点。10点満点)
5.テーマに沿った内容でまとめている.(10点満点)
6.上記の項目で合格点が満たない場合、指定する期日までに修正し再提出となる.
試験・課題のフィードバック
材料試験レポートのまとめ方については実習時間に指導する.
学修成果 (評価の目安)
理想的な到達レベル(秀・優)
・各課題に沿って内容を独自性をもってまとめ,表やグラフを用いて,明瞭に伝える能力【知識・理解】【思考・判断・表現】
標準的な到達レベル(良・可)
・各課題に沿って内容をまとめ,さらに表やグラフを用いて発表する.【思考・判断・表現】
達成度の評価
ディプロマポリシー | 定期試験 | レポート | 課題 | 受講態度 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | |||||
2 | 10 | 10 | |||
3 | 60 | 60 | |||
4 | 30 | 30 | |||
5 | |||||
6 | |||||
合計 | 100 | 100 |
指定教科書
デジタル教材:歯科理工学実習書(明倫短期大学)佐野正枝、五十嵐雅子、丸山満、伊藤圭一
最新歯科理工学 第1版(医歯薬出版株式会社) 全国歯科技工士教育協議会
参考図書等
JISならびにISO等の関連規格
最新版スキンナー(上・中・下)R.W.PHILLIPS著
歯科高分子学 佐野正枝著
歯科材料の安全性及び有効性試験ガイドライン作成に関する研究 佐藤温重他
使用した歯科材料の添付文書
動物の顕微鏡観察
留意事項
実習内容は授業予定表で確認する。