授業科目概要

老齢患者の増加に伴い、全身疾患と歯科疾患の両方をもつ患者が増加し、歯科疾患のリスクファクター増加も加わり、全身に関わる臨床検査の重要性が増してきた。歯科衛生士に必要な臨床検査法、エックス線撮影補助法を講義・実習する。

本講義は、当学附属歯科診療所における歯科治療の実務経験に基づいて行う。

学習目標(一般目標)

【臨床検査法】
歯科衛生士として必要な臨床検査法を理解し、検査の準備、介助および補助、患者との対応ができる。

【エックス線撮影補助】
歯科医療におけるエックス線の役割を熟知し、エックス線撮影補助に必要な知識を習得することによって、エックス線撮影における歯科衛生士の役割を理解する。

学習目標(到達目標)

【臨床検査法】
① 検査データの表す意味や正常値を理解し、患者の全身状態を把握できる。
② 臨床検査と歯科衛生士の役割を説明できる。
③ 臨床検査の種類を説明できる。
④ 生理検査(生体検査)のうち、体温・脈拍・血圧の測定ができる。
⑤ 尿の一般知識と尿検査の意味を理解し、スクリーニング検査としての
  尿検査ができる。
⑥ 採血法と血液検査の意味を説明できる。
⑦ 血液型検査法について説明できる。
⑧ 貧血検査・出血性素因検査・感染症検査の意味を説明できる。
⑨ 肝機能検査・糖尿病検査の意味を説明できる。
⑩ 病理検査について説明できる。
⑪ 口腔領域の臨床検査について説明できる。

【エックス線撮影補助】
① エックス線の性質と作用を説明できる。
② 歯科領域におけるエックス線検査の必要性・目的・種類を説明できる。
③ エックス線撮影装置の構造を説明できる。
④ 口内法撮影・口外法撮影の補助ができる。
⑤ フィルムの現像処理とフィルムの管理について説明できる。
⑥ 放射線被曝による人体への影響と.放射線防護の方法を説明できる。
⑦ 放射線治療患者の口腔管理について説明できる。

成績評価方法

以下のものによる総合判定とする。
①定期試験(90点)
  宮﨑:25%
  小菅:25%
  渡邉:50%
②課題(10点)

成績評価基準

①定期試験(90点)
 講義内容の範囲より、選択問題・筆記問題とする。
 講義中に示したキーワードに基づく模範解答を基準に採点する。
 なお、筆記問題は重要なキーワードを使い、論理的に簡潔にまとめて
 いるかをみる。
②課題(10点)
 基礎実習帳の提出:提出日より1日遅れるごとに1点ずつ減点する。
 (最大10点減点)
合計点が60点以上を合格とする。
不合格の場合は、再試験を行う。

試験・課題のフィードバック

①定期試験
試験問題は回収しない。
ただし、試験問題と解答用紙が一体化の場合は、回収し、採点後は閲覧可。
必要に応じ、模範解答の解説または掲示を行う。
質問や採点等に疑問のある場合には, 点数返却後3日以内に担当教員に申し出ること 。
②課題
確認・添削後、返却する。
内容に不備があるものは再提出を指示する。

学修成果 (評価の目安)

◎標準的な達成レベル
 ・バイタルサイン等の測定の重要性、X線撮影の意義が分かる【知識・理解】
◎理想的な達成レベル
 ・実習の意味を理解し、適切にバイタルサイン等の測定、X線撮影の補助ができる【知識・理解】

達成度の評価

ディプロマポリシー定期試験レポート課題受講態度合計
9090
1010
合計9010100

指定教科書

最新歯科衛生士教本 歯科診療補助 臨床検査(医歯薬出版)
最新歯科衛生士教本 歯科放射線(医歯薬出版)
基礎実習(明倫短期大学)

参考図書等

カラー図説臨床血液検査
臨床検査技術学シリーズ

留意事項

国家試験科目(歯科診療補助分野に含まれている)
あらかじめ教科書を読んで講義・実習に臨むこと。
実習は講義終了後に行う。