授業科目概要
歯の硬組織疾患、歯髄疾患および根尖性歯周組織疾患の病態と、これらの疾患の治療法の概念および臨床術式について解説する。また、歯科ホワイトニングについての概要を解説し、臨床術式を紹介する。
本講義は、大学病院における歯科治療の実務経験に基づいて行う。(小松)
本講義は歯科医院や附属歯科診療所における勤務経験を通して実践的な歯科診療補助について講義する。(天池)
学習目標(一般目標)
歯の硬組織疾患(特に齲蝕)、歯髄疾患および根尖性歯周組織疾患の病態および各疾患に対する治療法を習得し、歯科保存治療における歯科衛生士の役割を理解する。また、歯のホワイトニングの概要と臨床術式を理解する。補綴歯科治療の流れ、歯科補綴装置の種類と製作方法を理解する。
学習目標(到達目標)
【歯科保存学総論】
1.歯科保存治療の対象疾患を列挙できる。
2.歯科保存治療における診査法について説明できる。
【保存修復学】
1.齲蝕の病態と形成形態を説明できる。
2.保存修復治療の診療ステップを説明できる。
3.窩洞の分類と名称、具備すべき条件について説明できる。
4.MI(ミニマルインターベンション)の概念と治療方法を説明できる。
5.歯科用切削器具の種類と用途を説明できる。
6.保存修復治療における各種前準備処置と歯髄保護法について説明できる。
7.各種保存修復治療の特徴と臨床術式について説明できる。
8. 種々の硬組織疾患の種類と治療法を説明できる。
【歯内療法学】
1.歯髄疾患・根尖性歯周組織疾患を列挙し、それぞれの病態と治療方針について説明できる。
2.歯髄保存療法、歯髄除去療法、感染根管治療の適応症と臨床術式について説明できる。
3.根管充填の目的、時期と予後を説明できる。
4.根管充填法の種類と臨床術式を説明できる。
5.外科的歯内療法の概要を説明できる。
6.歯内治療時に用いられる器材と薬剤について説明できる。
7. 知覚過敏症の原因、種類と治療法を説明できる。
【歯科ホワイトニング概論】
1.歯科ホワイトニングの種類と手法を列挙できる。
2.歯科ホワイトニングに用いる薬剤を説明できる。
【診療補助】
1.直接法修復の診療の手順を説明できる
2.直接法修復における使用器材・留意点を説明できる
3.間接法修復の診療の手順を説明できる
4.間接法修復における使用器材・留意点を説明できる
成績評価方法
【成績評価方法】
定期試験 100%(小松)
成績評価基準
【評価基準】
定期試験100点
選択問題、筆記試験とする。
60点以上を合格とし、不合格の場合は再試験を行う
試験・課題のフィードバック
試験
①問題用紙は返却します。
②受験者は解答を控えて自己採点に努めて下さい。
③再試験を実施する場合、必要に応じて補講時間を設けます。
学修成果 (評価の目安)
理想的な達成レベル(秀・優レベル)
①う蝕の状態が説明でき、必要な治療が判断できる。【知識・理解】
②ホワイトニングの方法を理解し個々にあった手段を選択できる。【思考・判断・表現】
③どういう理由で機材、材料を使用するのか説明できる。【思考・判断・表現】
標準的な達成レベル(良・可レベル)
①う蝕の治療方法を説明できる。【知識・理解】
②直接修復と間接修復の長所、短所が説明できる。【知識・理解】
③レジン充填とグラスアイオノマー充填の長所、短所が説明できる。【知識・理解】
④抜髄から根管充填までの流れを説明することができる。【知識・理解】
達成度の評価
ディプロマポリシー | 定期試験 | レポート | 課題 | 受講態度 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | |||||
2 | |||||
3 | 50 | 50 | |||
4 | 30 | 30 | |||
5 | 20 | 20 | |||
6 | |||||
合計 | 100 | 100 |
指定教科書
・歯科衛生学シリーズ「保存修復学・歯内療法学」(医歯薬出版)
・最新歯科衛生士教本「歯科診療補助論」(医歯薬出版)
・講義時に配布するプリント
留意事項
・あらかじめ教科書を読んで授業に臨むこと。
・本科目は歯科衛生士国家試験科目のひとつである。