授業科目概要

栄養の基本的概念を理解し、食物より摂取された各栄養素の生体内における消化、吸収、代謝を中心にその生理的意義、エネルギー収支、栄養価について学び、さらに、日本人の食生活・栄養摂取状態の良否、日本人の食事摂取基準を学ぶ。また、望ましい食生活、国民の健康と栄養の実態、調理とライフスタイルを学び、特に、歯質の形成、う蝕・歯周病予防や高齢者、有病者に対する食生活指導の実際を学ぶ。


学習目標(一般目標)

【栄養学】
人間の生命活動の源泉である栄養の知識と、生体とのかかわりを理解し、全身的な健康維持の基本となるものが、栄養であることを理解する。
【栄養指導】
栄養指導の実際を理解し、各年代や有病者などに対する食事指導の知識を修得する。


学習目標(到達目標)

【栄養学】
1.各栄養素の生体内においての機能を説明できる。
2.各栄養の欠乏症、過剰症がわかる。
3.消化管で起こる栄養素の消化、吸収について理解する。
4.三大栄養素の代謝過程を理解する。
5.食事摂取基準 の意義を理解する。
6. 食事に含まれる栄養素と健康維持の関係を理解する。 

【栄養指導】
1.日本の食生活における現在と過去の違いを理解する。
2.現在の食生活の問題点と望ましい食生活を理解する。
3.ライフステージ別の栄養と調理の要点を理解する。
4.乳児食(特に、母乳と人工乳の違いと離乳食の過程)の考え方を理解し、説明できる。
5.幼児食(特に、う蝕誘発性食品)の考え方を理解し、説明できる。
6.各年代食生活の考え方を理解する。
7.食育の考え方を理解し、説明できる。
8.食事調査を実施し、結果、評価、指導案作成ができる。


成績評価方法

成績評価は
 1.定期試験 90%
 2.課題レポート 10%
以上により総合評価を行い判定する。


成績評価基準

1.定期試験
    基本的に選択問題、一部は筆記問題で出題する
    筆記問題は、重要なキーワードの数・使用方法・読みやすさ・独自の考えなども評価する

2.課題レポート
    栄養バランスを考える(食事調査)のレポートによる
    レポート内容は、調査の正確さ・表の表現・考察の観点により判断する
    提出期限に遅れた場合は、1日ごとに0.5点減点する

60点以上を合格とする。
ただし60点に満たない場合には、再試験または再課題レポート提出を行う。


試験・課題のフィードバック

筆記試験
 問題用紙は回収しない
 答案用紙は採点後返却する
課題は添削後、返却する


学修成果 (評価の目安)

【栄養学】
◎理想的な到達レベル
①栄養素の生理機能を理解し、自らの食生活に応用できる。
②栄養素の消化、吸収、代謝を理解し説明できる。
③食事摂取基準の意義を理解し、活用できる。
◎標準的な到達レベル
①各栄養素の種類と機能がわかる。
②各栄養素の欠乏症、過剰症がわかる。
③消化、吸収の種類と各消化酵素がわかる。
④代謝の流れがわかる。
⑤食事摂取基準の意義がわかる。
⑥自分の食事摂取基準がわかる。

【栄養指導】
◎理想的な到達レベル(秀・優レベル)
 ① 乳幼児の段階的な栄養摂取の状態を説明できる
 ② ライフステージごとの栄養摂取の問題点を判断し、適切な指導を選択できる
 ③ 食事調査により、栄養バランスがわかり、適切な指導を選択できる
◎標準的な到達レベル(良・可レベル)
 ① 哺乳運動と離乳が説明できる
 ② 甘味食品のう蝕誘発生性について理解し、適切な指導を選択できる
 ③ 生活習慣病予防と食事についてわかる
 ④ ライフステージごと食育についてわかる   


達成度の評価

ディプロマポリシー定期試験レポート課題受講態度合計
5050
20525
20525
合計9010100


指定教科書

最新歯科衛生士教本 人体の構造と機能2 栄養と代謝(医歯薬出版株式会社)
歯科衛生士のための全身疾患ハンドブック


参考図書等

国民健康・栄養調査(厚生労働省統計)
わかりやすい栄養学第3版臨床・地域で役立つ食生活指導の実際


留意事項

国家試験科目